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点検・復興計画(11)仙台市<下>/農地集約へ期待と当惑

点検・復興計画(11)仙台市<下>/農地集約へ期待と当惑

河北新報2011年12月21日水曜日

 仙台市が震災復興計画でうたう10項目の重点的取り組み「100万人の復興プロジェクト」は、住まいや生活の再建と並行して産業の再興、都市活力・交流の促進を掲げている。
 このうち、具体的な青写真を描いているのが、津波被害に遭った仙台平野の優良農地約1800ヘクタールを復旧し、農業を再生する「農と食のフロンティアプロジェクト」だ。対象面積は市内の全農地の約3分の1に及ぶ。
 構想によると、10~30アールの小区画が多い東部地域の田畑を集約、大型化する。単価の高い野菜や花の園芸作物エリア、農家が加工や販売も手掛ける「6次産業化」のためのエリアも設ける。
 「フロンティア(最先端)」の言葉から、全国有数の大規模圃場整備をてこに、生産性の高い競争力のある都市近郊農業に一気に転換する決意が感じ取れるが、構想自体は必ずしも目新しいものではない。
 仙台農協が2004年にまとめた「21世紀水田農業チャレンジプラン」にも、既に似たような内容が盛り込まれた。
 同農協の高野秀策組合長は「やるべきことが分かっていても、ネックになるのが農地の集約だった」と説明。「ピンチの後にめぐってきた最大のチャンス。長年の課題を今度こそ解決させたい」と期待を寄せる。
 市は、圃場整備事業費で通常は1%とされる農家負担を肩代わりする施策を打ち出し、事業化を加速する方針だ。ただ、被災農地とはいえ農家にとっては先祖伝来の土地で、愛着があるのは間違いない。
 東北農政局のアンケートでは、対象農家の77%が圃場整備に前向きだが、望む区画の大きさは30アールが33%と最多で、1ヘクタール区画は22%にとどまった。将来の営農意向は「現状維持」が52%を占めている。
 農政局や市などが今月中旬に開いた農家への説明会では「環境が整っても、働く人がいなければ意味がない。担い手の育成が一番の問題だ」と懸念する声も上がった。
 農業の将来像を具現化する夢のプロジェクトと、農家一人一人の希望とをどう重ね合わせるのか。行政と農家、農業団体との意思共有へ、これまで以上の工夫が必要だ。
(報道部・阿曽恵)

<復興計画の要旨>
 復興計画の重点事業を集めた「100万人の復興プロジェクト」は、東部地域の新たな土地利用法を提示する。「農と食のフロンティアゾーン」に県道塩釜亘理線を挟んで接する「多様な農地活用検討エリア」では、地盤沈下や塩害の影響を踏まえ農業プラントへの転用も図る。
 仙台港周辺は「港地区復興特区ゾーン」と位置付け、被災企業支援や新エネルギーなど成長産業の集積を目指す。「海辺の交流再生ゾーン」では海岸防災林を復旧し、スポーツレクリエーション施設を再整備。メモリアル施設も検討する。

<住民のひと言/漠然とした計画不安>
 「農と食のフロンティア」と言われても、漠然としていて不安が先立つ。自分の田んぼ2ヘクタールは原状回復ができていない。がれきはなくなったが、塩害で来年も作付けは無理。まず目の前の田んぼでコメ作りがしたい。
 圃場整備によって分散する田が1カ所にまとめられ、道路や水の便が良くなるのはありがたい。でも行政が期待するような、1ヘクタールの大区画でやれる人がどれだけいるかは疑問だ。
(仙台市宮城野区福田町・阿部弘昭さん・54歳・農業)
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 宮城県地域連合労働組合(宮地連)は3・11大震災の被災者支援活動を継続しています。
 このブログでは被災地に関連する報道を全国のみなさんにお伝えします。

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